サラリーマンの妻は年金いくらもらえる?専業主婦・パートで異なる受給額と仕組みを解説

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

保有資格

AFP・2級FP技能士

専門分野・得意分野

生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。

「サラリーマンの妻は年金をどれくらいもらえるの?」「専業主婦とパート勤務では将来の年金額に差があるの?」と不安を感じていませんか。

サラリーマン(会社員)の配偶者は「第3号被保険者」として保険料負担なしで年金を受け取れる一方、働き方によっては将来の受給額や保険料負担が大きく変わります。この記事では、サラリーマンの妻が受け取れる年金額の目安と制度の仕組み、老後の備え方について、FP監修のもとわかりやすく解説します。

SBI生命の終身医療保険Neo

サラリーマンの妻が年金を受け取れる仕組みと背景

日本の年金制度では、会社員や公務員の配偶者は「第3号被保険者」として特別な扱いを受けます。

第3号被保険者は、自分で保険料を納めなくても国民年金(老齢基礎年金)を受け取る権利があり、保険料負担ゼロで老後の年金を確保できる仕組みです。この制度は、専業主婦や扶養範囲内で働く配偶者にとって、老後の生活を支える重要な基盤となっています。

ただし、働き方や年収によっては「第2号被保険者」や「第1号被保険者」に変わるため、将来の受給額や保険料負担が大きく変わります。

たとえば、パート勤務で年収が130万円を超えると、扶養から外れて社会保険に加入する必要があり、厚生年金保険料を自分で負担することになります。その代わり、将来受け取れる年金額は大幅に増加するため、働き方と将来設計をセットで考えることが重要です。

ここでは、サラリーマンの妻が年金を受け取るために知っておくべき4つのポイントを整理します。

1. 専業主婦は「第3号被保険者」で保険料負担なし

会社員や公務員の配偶者で、年収が130万円未満(目安)の場合は第3号被保険者となります。

この制度により、自分で保険料を納めなくても老齢基礎年金を受け取ることができ、老後の基盤を確保できます。第3号被保険者は、配偶者が加入する厚生年金制度全体で支えられており、個別の保険料負担が不要な点が大きな特徴です。

ただし、離婚や配偶者の退職により第3号の資格を失うと、自分で国民年金保険料を納める必要が出てくるため、ライフイベントに応じた手続きが重要です。

2. パート勤務で扶養内なら第3号、超えると第2号または第1号

扶養範囲を超えて働くと、自分で年金保険料を支払う必要が出てきます。

年収130万円以上、または勤務先によっては106万円以上で社会保険加入対象となり、厚生年金に加入する第2号被保険者に変わります。保険料負担は増えますが、将来の年金額も増える仕組みです。厚生年金に加入すると、国民年金に加えて厚生年金も受け取れるため、老後の年金額は大幅にアップします。

また、自営業者の配偶者や配偶者が退職した場合は、第1号被保険者として自分で国民年金保険料を納める必要があります。第1号の場合、国民年金のみが支給対象となり、厚生年金は受け取れません。

3. 受け取れるのは国民年金(老齢基礎年金)

第3号被保険者は、厚生年金ではなく国民年金(基礎年金)のみが支給対象となります。

満額で年約81万円(月約6.8万円)程度(2024年度時点)が受給額の目安です。この金額は、40年間(480か月)の加入期間を満たした場合の満額であり、加入期間が短いと受給額も減額されます。

たとえば、加入期間が30年(360か月)の場合、受給額は満額の約75%となり、年約60万円(月約5万円)程度に減少します。加入期間を確認するには、日本年金機構から送られる「ねんきん定期便」を活用しましょう。

4. 保険料を多く払った人ほど将来の年金額は増える

厚生年金に加入しているパートや正社員の場合、保険料を多く払うほど将来の受給額も増える仕組みです。

厚生年金の受給額は、現役時代の平均年収と加入期間によって決まります。たとえば、年収200万円で10年間厚生年金に加入した場合、厚生年金部分として年約20万円が上乗せされ、国民年金と合わせて年約101万円(月約8.4万円)を受け取れます。

働き方によって将来の年金額が大きく変わるため、ライフプランと働き方を総合的に考えることが重要です。

を探す

サラリーマンの妻の年金額の目安はどれくらい?

サラリーマンの妻が受け取る年金額は、働き方や厚生年金への加入状況によって大きく異なります。

ここでは、代表的な3つのパターンごとに、将来受け取れる年金額の目安を表で整理します。この表を参考に、自分の働き方と将来の年金額をイメージしてみましょう。

働き方 年金の種類 受給額の目安(年額)
専業主婦(第3号被保険者) 国民年金のみ 約81万円(月約6.8万円)
扶養内パート(第3号被保険者) 国民年金のみ 約81万円(月約6.8万円)
扶養外パート・正社員(第2号被保険者) 国民年金+厚生年金 約100万〜150万円以上(年収・期間により変動)

専業主婦や扶養内パートの場合、国民年金(老齢基礎年金)のみが支給され、年額約81万円が目安です。

一方、扶養を外れて厚生年金に加入すると、将来の年金額は大幅に増加します。たとえば、年収250万円で20年間厚生年金に加入した場合、厚生年金部分として年約40万円が上乗せされ、国民年金と合わせて年約121万円(月約10万円)を受け取れます。

ただし、保険料負担も発生するため、家計とのバランスを考えることが大切です。

厚生年金保険料は、給与の約18.3%(労使折半で本人負担は約9.15%)が目安です。年収200万円の場合、年間の保険料負担は約18万円となり、手取りが減少します。しかし、将来の年金額が増えることを考えると、長期的なメリットは大きいと言えます。

注意ポイント

年金だけでは老後の生活費が不足する可能性もあります。医療費や介護費用など予期しない出費に備えて、貯蓄や医療保険の準備も並行して進めましょう。

を探す

サラリーマンの妻が年金を考えるときの3つのポイント

将来の年金額を最大化し、老後の生活を安心して過ごすために、サラリーマンの妻が押さえておくべき3つのポイントを解説します。

これらのポイントを意識することで、年金と働き方、そして老後の備えを総合的に最適化することが可能です。

1. 扶養内か扶養外かを意識して働き方を選ぶ

130万円未満の扶養内であれば保険料負担なしで国民年金を受給できます。

一方、扶養を超えて働くと厚生年金保険料が発生しますが、将来の年金額が増えるメリットもあります。家計と将来設計のバランスを考えて働き方を選びましょう。たとえば、年収150万円で働くと、保険料負担は年約14万円ですが、将来の年金額は年約15万円増える計算になります。

また、扶養を外れると健康保険料も自己負担となり、年収200万円の場合、健康保険料は年約10万円が目安です。トータルの負担とメリットを比較し、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。

2. 年金額の見込みを「ねんきん定期便」で確認する

日本年金機構から毎年送られる「ねんきん定期便」で、これまでの加入記録や将来の年金額の目安を確認できます。

将来設計に役立てるために、年に一度は必ず内容を確認しましょう。ねんきん定期便には、加入期間、納付済保険料、将来の年金見込額などが記載されています。特に、50歳以上の方には、現在の加入状況が継続した場合の年金見込額が具体的に表示されるため、老後の生活設計に役立ちます。

また、ねんきんネットに登録すれば、いつでもオンラインで年金記録を確認できます。働き方を変えた場合のシミュレーションも可能で、将来の選択肢を比較するのに便利です。

3. 将来の働き方と老後資金をセットで考える

年金だけでは不足する場合も多いため、働き方や貯蓄、iDeCoやNISAなどの資産形成も合わせて検討すると安心です。

また、病気やケガで働けなくなった場合の備えとして、医療保険就業不能保険の活用も検討しましょう。特に、50代以降は健康リスクが高まり、医療費負担も増える傾向があります。

たとえば、iDeCoに月2万円を20年間積み立てると、元本480万円に運用益が加わり、老後資金として約600万円以上を準備できます。NISAも非課税で資産形成ができるため、年金と併用して老後の備えを強化することが重要です。

を探す

老後の医療費・介護費用にも備えが必要な理由

年金制度だけでは、老後の生活費すべてをカバーすることは難しいのが現実です。

特に、医療費や介護費用は年齢とともに増加し、予期しない大きな出費となることが多くあります。厚生労働省の調査によれば、65歳以上の医療費自己負担は年間平均で約10万〜20万円、介護費用は月額約8万円が目安とされています。

また、がんや心疾患、脳卒中などの三大疾病にかかると、治療費が数十万円から数百万円に達することもあります。

たとえば、がん治療では手術費用50万〜100万円、抗がん剤治療で月額10万〜30万円、放射線治療で30万〜50万円がかかり、トータルで数百万円の負担となるケースも珍しくありません。高額療養費制度を活用すれば自己負担は月額約8万〜16万円に抑えられますが、差額ベッド代や通院交通費は対象外です。

年金だけでは補えない医療費や介護費用に備えるためには、医療保険介護認知症保険の活用が有効です。

また、がんや三大疾病など重大な病気に備える場合は、がん保険三大疾病保険も検討する価値があります。

費用項目 年間目安 備え方
医療費(自己負担) 約10万〜20万円 医療保険・貯蓄
介護費用 月約8万円(年約96万円) 介護保険・貯蓄
がん治療費 数十万〜数百万円 がん保険・三大疾病保険

年金と貯蓄に加えて、医療保険や介護保険でリスクをカバーすることで、老後の生活をより安心して過ごすことができます。

医療保険に加入しておけば、入院給付金(1日5,000円〜1万円)や手術給付金(1回5万〜20万円)が受け取れるため、予期しない医療費負担を軽減できます。また、引受緩和型医療保険なら、持病がある方でも加入しやすく、老後の備えを強化できます。

を探す

実際の体験談|年金と医療費で悩んだAさんのケース

東京都在住のAさん(58歳・専業主婦)は、夫の定年を控え、将来の年金と医療費について不安を感じていました。

Aさんは第3号被保険者として国民年金のみを受給予定で、年額約81万円(月約6.8万円)が見込まれていました。一方、夫の厚生年金は年額約180万円で、夫婦合計で年額約261万円(月約21.8万円)の受給が予定されていました。

しかし、Aさんは50代で高血圧と診断され、月々の医療費が約5,000円、年間で約6万円かかるようになりました。

また、夫も糖尿病の治療を受けており、月々の医療費は約8,000円、年間で約10万円が必要でした。夫婦合計で年間約16万円の医療費負担が発生し、年金だけでは生活費と医療費のバランスが厳しいと感じていました。

さらに、Aさんの母親が要介護2の認定を受け、介護施設に入所していました。

介護費用は月額約10万円で、年間約120万円の負担が発生しており、家族全体の医療・介護費用は年間約136万円に達していました。この負担を年金だけで賄うのは難しく、貯蓄を切り崩す状況が続いていました。

そこで、AさんはFPに相談し、医療保険引受緩和型医療保険の加入を検討しました。

引受緩和型医療保険は、持病があっても加入しやすく、入院給付金(1日5,000円)や手術給付金(1回5万円)が受け取れるため、予期しない入院や手術にも備えることができました。また、夫も三大疾病保険に加入し、がんや心疾患、脳卒中に備えることで、将来の不安を軽減しました。

Aさんは「年金だけでは不安だったけれど、医療保険があると安心できる。早めに備えておいてよかった」と話しています。

を探す

年金と医療保険を組み合わせた老後の備え方

老後の生活を安心して過ごすためには、年金だけでなく、医療保険や貯蓄、資産形成を組み合わせた総合的な備えが必要です。

ここでは、年金と医療保険を組み合わせた具体的な備え方を、3つのステップで解説します。

ステップ1: 現在の年金見込額を確認する

まず、ねんきん定期便やねんきんネットで、将来受け取れる年金額の見込みを確認しましょう。

専業主婦の場合は国民年金のみで年約81万円、扶養外で働いている場合は厚生年金が上乗せされます。夫婦合計の年金額を把握し、老後の収入の基盤を確認することが第一歩です。

ステップ2: 老後の生活費と医療費を試算する

総務省の家計調査によれば、高齢夫婦無職世帯の平均的な生活費は月約26万円です。

これに加えて、医療費(年約10万〜20万円)や介護費用(月約8万円)が発生する可能性があります。年金収入と生活費・医療費のギャップを試算し、不足額を明確化しましょう。

ステップ3: 不足分を医療保険・貯蓄・資産形成で補う

年金だけでは不足する部分を、医療保険、貯蓄、iDeCo、NISAなどで補います。

医療保険は予期しない医療費に備え、がん保険三大疾病保険は重大な病気への備えとして有効です。また、iDeCoやNISAで資産形成を進めることで、老後の資金を計画的に準備できます。

注意ポイント

年金と医療保険、資産形成を組み合わせた総合的な備えが、老後の安心につながります。早めに準備を始めることで、将来の選択肢が広がります。

を探す

FPに聞く!サラリーマンの妻と年金・医療費のリアルな疑問

実際に年金と医療費について不安を抱える方が、FPに質問しました。

30代女性

専業主婦は自分で保険料を払っていないのに、本当に年金がもらえるのですか?

スマホdeほけん

はい。会社員や公務員の配偶者は「第3号被保険者」として国民年金に加入している扱いになります。保険料の自己負担はゼロですが、老齢基礎年金を受け取れる仕組みです。満額で年約81万円(月約6.8万円)が受給額の目安です。

30代女性

パートで扶養を外れると年金にどんな影響がありますか?

スマホdeほけん

扶養を外れると「第2号」または「第1号」になり、自分で保険料を負担する必要が出てきます。ただし厚生年金に加入すると将来の年金額は増えるので、負担とメリットをバランスで考えることが大切です。たとえば、年収200万円で20年間厚生年金に加入すると、年約40万円の上乗せが見込めます。

30代女性

年金だけで老後は生活できますか?

スマホdeほけん

多くの家庭では年金だけでは不足するケースが多いです。iDeCoやNISAなどの資産形成と併用して備えることが安心につながります。また、医療費や介護費用の負担も考慮し、医療保険や介護保険の活用も検討しましょう。

30代女性

老後の医療費はどれくらいかかりますか?

スマホdeほけん

65歳以上の医療費自己負担は年間平均で約10万〜20万円です。高血圧や糖尿病などの持病がある場合、さらに負担が増えます。医療保険で備えることで、予期しない入院や手術にも対応できます。

30代女性

持病があっても医療保険に加入できますか?

スマホdeほけん

はい。引受緩和型医療保険なら、持病があっても加入しやすくなっています。保険料は割高ですが、入院給付金や手術給付金が受け取れるため、老後の備えとして有効です。

30代女性

年金と医療保険、どちらを優先すべきですか?

スマホdeほけん

年金は老後の生活費の基盤、医療保険は予期しない医療費への備えです。両方をバランスよく準備することで、安心して老後を過ごせます。特に、50代以降は健康リスクが高まるため、医療保険の加入を早めに検討しましょう。

30代女性

医療保険は何歳まで加入できますか?

スマホdeほけん

多くの医療保険は70歳〜80歳まで加入可能です。ただし、年齢が上がるほど保険料も高くなるため、早めの加入がおすすめです。50代のうちに加入しておくと、保険料負担を抑えながら老後の備えを強化できます。

を探す

よくある質問(Q&A)

Q1. 専業主婦でも年金は受け取れますか?

A. はい。会社員や公務員の配偶者であれば「第3号被保険者」として保険料負担なしで国民年金(老齢基礎年金)を受け取れます。満額で年約81万円(月約6.8万円)が目安です。ただし、加入期間が40年未満の場合は減額されるため、ねんきん定期便で確認しましょう。

Q2. パート勤務でも第3号被保険者になれますか?

A. 年収130万円未満(勤務先によっては106万円)であれば第3号被保険者として扱われます。超えると社会保険加入が必要になり第2号被保険者になります。扶養の範囲を意識して働き方を選ぶことが重要です。

Q3. 第3号被保険者はどれくらい年金をもらえますか?

A. 国民年金(老齢基礎年金)のみが支給対象で、満額で年約81万円(月約6.8万円)程度(2024年度時点)です。加入期間が短い場合は減額されます。

Q4. 夫の年金に上乗せして受け取れる制度はありますか?

A. 配偶者加給年金や振替加算といった制度がありますが、対象は夫が厚生年金に一定期間加入していた場合など、条件があります。詳しくは日本年金機構に確認しましょう。

Q5. 年金受給額を増やす方法はありますか?

A. 厚生年金加入で働く、またはiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用するなど、老後資金の準備を並行して行うことが効果的です。また、繰り下げ受給(65歳以降に受給開始を遅らせる)で年金額を増やすことも可能です。

を探す

まとめ

サラリーマン(会社員)の妻は、年収130万円未満であれば第3号被保険者として保険料負担なしで国民年金(老齢基礎年金)を受け取ることができます。年額は約81万円(月約6.8万円)が目安です。

一方、扶養を超えて働く場合は厚生年金の対象となり、自分で保険料を負担する代わりに将来の年金額が増える仕組みになっています。将来の生活設計を考えるうえで、「どれだけ働くか」「どれだけ年金をもらうか」は重要な選択ポイントです。また、年金だけでは医療費や介護費用をカバーしきれない場合も多いため、医療保険介護認知症保険で備えることも大切です。早めに準備を始めることで、老後の安心を確保しましょう。

監修者コメント

サラリーマンの妻の年金額は、働き方や厚生年金への加入状況によって大きく変わります。年金制度を正しく理解し、ねんきん定期便で現状を確認することが、将来の安心につながります。

また、年金だけでは老後の医療費や介護費用をカバーしきれない場合も多いため、医療保険や介護保険、資産形成を組み合わせた総合的な備えが重要です。特に、50代以降は健康リスクが高まるため、早めに医療保険の加入を検討し、予期しない医療費負担に備えることをおすすめします。年金と医療保険、貯蓄をバランスよく組み合わせることで、安心して老後を迎えることができます。

SBI生命の終身医療保険Neo
を探す

監修者からひとこと

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

年金制度は複雑で、「サラリーマンの妻=自動的に安心」と考えがちですが、実は働き方や収入状況によって将来の受給額は大きく異なります。とくに扶養内と扶養外での違いを理解しておくことは、老後の生活設計において非常に重要です。

公的年金だけで老後の生活費をまかなうのは難しいケースが多いため、iDeCoやNISAといった資産形成の活用も検討しましょう。夫婦の将来設計を共有しながら、計画的に準備を進めることが安心につながります。