スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
住宅ローンを組む際、「変動金利」と「固定金利」のどちらを選ぶべきか悩んでいませんか。
変動金利は、市場金利の変動に応じて金利が変わる仕組みで、固定金利よりも低金利でスタートできるメリットがあります。一方で、金利上昇リスクや返済額の変動など、注意すべき点も多く存在します。この記事では、住宅ローン変動金利の仕組み、メリット・デメリット、固定金利との比較、保険との関係について、FP監修のもと詳しく解説します。
住宅ローン変動金利とは?基本的な仕組み
住宅ローンの変動金利とは、市場金利の変動に応じて適用金利が変わる仕組みです。
ここでは、変動金利の基本的な仕組みと特徴を詳しく解説します。
1. 変動金利の定義と仕組み
変動金利は、市場金利(短期プライムレート)に連動して金利が変動します。
金利が下がれば返済額も減少し、金利が上がれば返済額も増加するため、市場環境の影響を直接受ける仕組みです。
2. 金利の見直し時期
変動金利は、通常半年ごと(4月と10月)に金利が見直されます。
市場金利が上昇すれば適用金利も上昇し、返済額に影響を与えます。
3. 返済額の見直し時期
金利は半年ごとに見直されますが、返済額は5年ごとに見直されるのが一般的です。
この仕組みにより、急激な返済額の変動を抑えることができます。
4. 5年ルールと125%ルール
5年ルールとは、返済額が5年間変わらないルールで、125%ルールとは、返済額の増加が前回の125%までに制限されるルールです。
これにより、急激な返済負担の増加を防ぐことができます。
5. 変動金利が選ばれる理由
変動金利は、固定金利よりも低金利でスタートできるため、初期の返済負担を抑えられます。
低金利が続く環境では、総返済額を大幅に削減できる可能性があります。
変動金利のポイント
変動金利は市場金利に連動し、半年ごとに見直されます。5年ルールと125%ルールにより、急激な返済額の増加を抑える仕組みがありますが、金利上昇リスクには注意が必要です。
変動金利のメリット:低金利と返済額の柔軟性
変動金利には、固定金利にはないメリットがあります。
ここでは、変動金利を選ぶメリットを詳しく解説します。
1. 固定金利よりも低金利
変動金利は、固定金利よりも0.5〜1.0%程度低い金利でスタートできます。
3,000万円の借入で金利が0.5%低い場合、総返済額が約200万円削減されることもあります。
2. 金利低下時に返済額が減少
市場金利が低下すれば、適用金利も下がり、返済額が減少します。
低金利が続く環境では、家計への負担を軽減できます。
3. 繰上返済で元本を早期削減
変動金利は低金利のため、余剰資金を繰上返済に回すことで元本を早期に削減できます。
繰上返済により、総返済額を大幅に圧縮できます。
4. 手数料が安い
変動金利は、固定金利よりも事務手数料や保証料が安い場合が多いです。
初期費用を抑えられるため、住宅購入時の負担を軽減できます。
5. 低金利環境では総返済額が少ない
低金利が長期間続く場合、変動金利の総返済額は固定金利よりも大幅に少なくなります。
過去20年の低金利環境では、変動金利を選んだ人が有利でした。
変動金利のデメリット:金利上昇リスクと返済額の不確実性
変動金利にはメリットがある一方で、金利上昇リスクなどのデメリットも存在します。
ここでは、変動金利のリスクと注意点を解説します。
1. 金利上昇リスク
市場金利が上昇すれば、適用金利も上昇し、返済額が増加します。
金利が1%上昇すると、月々の返済額が数万円増加することもあり、家計を圧迫するリスクがあります。
2. 返済額が不確実
変動金利は返済額が変動するため、長期的な返済計画が立てにくくなります。
特に、教育費や老後資金の準備と並行する場合、家計管理が複雑化します。
3. 未払利息のリスク
金利が急激に上昇すると、毎月の返済額が利息分を下回り、元本が減らない「未払利息」が発生することがあります。
未払利息が累積すると、返済期間が延びるリスクがあります。
4. 長期的な返済計画が立てにくい
変動金利は返済額が変動するため、老後資金の準備や教育費の計画が立てにくくなります。
固定金利のように返済額が確定しないため、将来の家計設計が不確実になります。
5. 家計への影響が大きい
金利が上昇すると、返済額が増加し、家計への負担が大きくなります。
特に、収入が固定されている世帯では、生活費を圧迫する可能性があります。
変動金利のデメリット
金利上昇リスクにより返済額が増加し、家計を圧迫する可能性があります。未払利息のリスクや長期的な返済計画の難しさも注意が必要です。
変動金利と固定金利の比較:どちらを選ぶべきか
変動金利と固定金利のどちらを選ぶべきかは、家計の状況やリスク許容度によって異なります。
ここでは、両者の違いと選び方を詳しく解説します。
1. 金利水準の違い
変動金利は年0.3〜0.5%程度、固定金利は年1.0〜1.5%程度が一般的です。
初期の返済額は変動金利が有利ですが、金利上昇時には固定金利が有利になります。
2. 返済額の変動性
変動金利は返済額が変動し、固定金利は返済額が一定です。
家計の安定性を重視する場合、固定金利が向いています。
3. 総返済額のシミュレーション
3,000万円を35年返済した場合、変動金利0.4%で総返済額は約3,230万円、固定金利1.2%で約3,680万円となります。
低金利が続けば、変動金利の方が約450万円有利です。
4. リスク許容度による選び方
金利上昇リスクを許容できる場合は変動金利、リスクを避けたい場合は固定金利が向いています。
繰上返済や貯蓄に余裕がある世帯は、変動金利でリスクをカバーできます。
5. ライフステージによる選び方
若い世帯で収入増加が見込める場合は変動金利、退職が近い世帯や収入が固定されている場合は固定金利が適しています。
教育費や老後資金の準備状況も考慮し、総合的に判断しましょう。
| 項目 | 変動金利 | 固定金利 |
|---|---|---|
| 金利水準 | 年0.3〜0.5% | 年1.0〜1.5% |
| 返済額 | 変動する | 一定 |
| 金利上昇リスク | あり | なし |
| 総返済額(低金利継続時) | 少ない | 多い |
| 向いている人 | リスク許容度が高い | 安定重視 |
変動金利を選ぶべき人・固定金利を選ぶべき人
変動金利と固定金利のどちらが適しているかは、家計の状況やライフプランによって異なります。
ここでは、それぞれに向いている人の特徴を解説します。
1. 変動金利に向いている人の特徴
収入が安定しており、貯蓄に余裕がある人は変動金利が向いています。
金利上昇時にも繰上返済で対応でき、総返済額を抑えることができます。
2. 固定金利に向いている人の特徴
収入が固定されている人や、教育費などの支出が多い人は固定金利が向いています。
返済額が確定するため、長期的な家計計画が立てやすいです。
3. 繰上返済ができる人は変動金利が有利
繰上返済により元本を早期に削減できる人は、変動金利が有利です。
低金利のうちに元本を減らすことで、金利上昇リスクを軽減できます。
4. 収入が不安定な人は固定金利が安心
自営業やフリーランスなど、収入が不安定な人は固定金利が安心です。
返済額が一定のため、家計管理がしやすくなります。
5. ミックスプランの活用
変動金利と固定金利を組み合わせる「ミックスプラン」もあります。
リスクを分散しながら、金利メリットも享受できる選択肢です。
住宅ローンと保険の関係:団信と民間保険の活用
住宅ローンを組む際、団体信用生命保険(団信)への加入が一般的ですが、民間保険との組み合わせも重要です。
ここでは、住宅ローンと保険の関係を解説します。
1. 団体信用生命保険(団信)とは
団信は、住宅ローン契約者が死亡または高度障害状態になった場合、残債が全額免除される保険です。
ほとんどの金融機関で加入が必須となっており、遺族の返済負担をゼロにできます。
2. 団信でカバーできないリスク
団信は死亡・高度障害のみをカバーし、病気やケガで働けなくなった場合の収入減少はカバーされません。
また、生活費や教育費などの日常支出も対象外のため、民間保険での補完が必要です。
3. 収入保障保険で返済をカバー
収入保障保険は、死亡時に毎月一定額が給付される保険です。
住宅ローンの返済だけでなく、生活費や教育費もカバーでき、遺族の生活を長期的に支えることができます。
4. 就業不能保険で働けないリスクに備える
就業不能保険は、病気やケガで働けなくなった場合に、毎月一定額が給付される保険です。
住宅ローンの返済を継続しながら、収入減少リスクをカバーできます。
5. 医療保険で医療費リスクをカバー
医療保険は、入院や手術の際に給付金が受け取れる保険です。
住宅ローン返済中に医療費が発生しても、家計への負担を軽減できます。
ケーススタディ:変動金利を選んだ家庭の実例
ここでは、実際に変動金利で住宅ローンを組んだ家庭の事例を紹介します。
ケースA:35歳夫婦・3,000万円借入(変動金利0.4%)
35歳のAさん夫婦は、3,000万円を35年返済、変動金利0.4%で借り入れました。月々の返済額は約7.7万円です。
Aさんは収入保障保険と就業不能保険に加入し、万一のリスクに備えています。
ケースB:42歳夫婦・4,000万円借入(固定金利1.2%)
42歳のBさん夫婦は、4,000万円を30年返済、固定金利1.2%で借り入れました。月々の返済額は約12.8万円です。
Bさんは返済額の安定を重視し、医療保険で医療費リスクもカバーしています。
ケースC:38歳夫婦・3,500万円借入(ミックスプラン)
38歳のCさん夫婦は、3,500万円を変動金利と固定金利のミックスプランで借り入れました。
変動金利部分で金利メリットを享受しながら、固定金利部分でリスクを分散しています。
FPに聞く!住宅ローン変動金利のリアルな疑問
実際に住宅ローンを検討している方や、その家族が気になるポイントをFPに質問しました。

30代女性
変動金利と固定金利、どちらを選ぶべきですか?
スマホdeほけん
リスク許容度と家計の状況によります。繰上返済ができる余裕がある場合は変動金利、返済額の安定を重視する場合は固定金利が向いています。ミックスプランも検討の価値があります。

30代女性
変動金利の金利上昇リスクはどれくらいですか?
スマホdeほけん
現在の低金利環境では、金利が急激に上昇するリスクは低いと考えられます。ただし、長期的には金利上昇の可能性もあるため、繰上返済や貯蓄でリスクに備えることが重要です。

30代女性
5年ルールと125%ルールで安心できますか?
スマホdeほけん
5年ルールと125%ルールは返済額の急激な増加を抑える仕組みですが、金利上昇時には未払利息が発生するリスクもあります。繰上返済や貯蓄で元本を減らすことが重要です。

30代女性
住宅ローンを組む際、保険に加入すべきですか?

30代女性
繰上返済はいつするべきですか?
スマホdeほけん
低金利のうちに繰上返済をすることで、元本を早期に削減できます。ただし、緊急予備資金を確保した上で、余剰資金を繰上返済に回すことが大切です。

30代女性
変動金利で借りた後、固定金利に変更できますか?
スマホdeほけん
多くの金融機関で、変動金利から固定金利への変更が可能です。ただし、手数料がかかる場合や、変更後の金利が高くなることもあるため、事前に確認しましょう。
まとめ:変動金利はリスクとメリットを総合的に判断
住宅ローンの変動金利は、固定金利よりも低金利でスタートでき、低金利が続く環境では総返済額を大幅に削減できるメリットがあります。一方で、金利上昇リスクや返済額の不確実性というデメリットも存在します。
変動金利を選ぶ際は、繰上返済や貯蓄でリスクに備え、収入保障保険や就業不能保険で万一のリスクをカバーしましょう。家計の状況やライフプランに応じて、固定金利やミックスプランも検討し、総合的に判断することが重要です。
監修者からひとこと

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
住宅ローンの変動金利は、低金利環境では大きなメリットがありますが、金利上昇リスクを理解した上で選択することが重要です。5年ルールと125%ルールにより急激な返済額の増加は抑えられますが、未払利息が発生するリスクもあります。繰上返済により元本を早期に削減し、貯蓄でリスクに備えることが不可欠です。
また、団体信用生命保険だけでは不十分なため、収入保障保険や就業不能保険で、働けなくなった場合の収入減少リスクをカバーしましょう。家計全体のバランスを考え、変動金利・固定金利・ミックスプランの中から、自分に合った選択をすることが大切です。