スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
ドラッグストアで買う絆創膏やガーゼは控除できるのか、申告直前に迷いがちです。対象判定の基準と記入例、セルフメディケーション税制までまとめて確認しましょう。
読み終えれば、家計を守るための実務が一通りわかります。買い置きを使い切らなくても計上できる条件やレシート管理のコツも丁寧に解説します。
結論|絆創膏・ガーゼは治療目的なら対象。使い切りは不要
医療費控除は「治療目的」の自己負担が対象です。ケガの治療に使う絆創膏やガーゼは購入時点の費用を計上できます。
買い置きの使い残しがあっても問題ありません。ただし過度なまとめ買いは私的消費と疑われやすいため注意しましょう。
まずはここから|対象・手順・節税策の全体像
以下のナビで「何が対象か」「どう書くか」「どちらの制度が有利か」を一括で把握できます。迷いやすい論点を順番に解決しましょう。
控除の可否は、用途の記録と領収書の保存が決め手です。家計インパクトを踏まえて優先順位を付けます。
1. 対象判定(治療か予防か)
基本は「治療目的」かどうかです。ケガの手当てに必要な絆創膏・ガーゼ・消毒薬は対象ですが、予防や美容目的の購入は対象外になります。
用途が分かるメモや指示(例:医師の処置後の交換用など)があると、説明責任を果たしやすいです。
2. 明細書の書き方(記入例)
「医療を受けた方」「支払先名」「区分(医薬品購入)」を入力し、レシート金額を転記します。家族分は同一生計なら合算可能です。
補填がある場合(共済給付など)は差し引きます。重複計上や誤分類に注意しましょう。
3. ドラッグストア購入の対象・対象外
対象:治療に必要な市販薬(風邪薬・鎮痛薬など)、絆創膏・ガーゼ・消毒薬等。対象外:マスクやサプリ等の健康増進品、乗り物酔い対策などの便宜品。
境目に迷うときはレシートと用途メモをセット保管し、年次で一括精査すると漏れを防げます。
4. セルフメディケーション税制との比較
OTC対象額が12,000円超なら、セルフメディケーション税制が有利な年があります。医療費控除と同時適用は不可。
年ごとにどちらが得かを判定し、制度を切り替える柔軟性が節税のコツです。
5. レシート・交通費メモの保存術
領収書は5年間保存が原則。公共交通機関の運賃は経路・日付・目的をメモで残します。電子保存でも構いません。
家計簿アプリで分類タグを統一すると、集計と証憑対応がスムーズです。
注意ポイント
まとめ買いは用途が曖昧になりやすいので、購入理由や使用予定をメモ。年間で医療費10万円超(一定条件)を目安に判定します。
申告をラクにする実務テク|記入・比較・節税の型
迷いやすい実務をテンプレ化すれば、毎年の手間とミスを大幅に減らせます。以下のチェックリストから着手しましょう。
記入・比較・保存の三段構えで、家計への効果を最大化します。
1. 明細書入力のミニ手順
対象品のレシートを抽出→「医薬品購入」に分類→支払先と金額を入力→補填の有無を記録→家族分を合算します。
交通費は定期区間重複を除外。一貫した分類が後工程を軽くします。
2. 制度の有利判定ロジック
OTC額が多い年はセルフメディケーション税制、医療機関分が大きい年は医療費控除が有利になりやすい構造です。
年単位でダブル集計し、控除額の大きい制度を選びます(同時適用不可)。
3. 家族合算・支払者の決め方
「生計を一にする」家族は合算可能。税率の高い人が申告すると効果が出やすい傾向です。
支払者・対象者・関係性を明記して、証憑を同一フォルダで管理しましょう。
4. 電子レシート・スキャンの活用
紙レシートは撮影してクラウド保存。店舗アプリの電子明細もダウンロードしておきます。
月次でまとめて処理すると、年末の負荷軽減に直結します。
5. 保険給付・共済の差し引き
医療費から給付金等を控除して計上します。給付通知と対応する医療費をひも付けましょう。
差し引き漏れは修正申告の原因です。対応表の作成が有効です。
| 特徴 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 医療費控除 | 治療費全般を広く計上可能 | 10万円超(一定条件)・証憑5年保存 |
| セルフメディケーション税制 | OTC12,000円超から適用可 | 同時適用不可・対象品の判別が必要 |
| レシート管理 | 集計が速く還付まで短縮 | 用途メモがないと説明に弱い |
実務ヒント
年初から「医薬品」「治療」「交通費」の3フォルダで保管。期末に制度比較すれば、コスパの高い申告が可能です。
FPに聞く!絆創膏・ガーゼ×家計×制度活用のリアル

読者代表(34歳女性)がFPに質問。医療費控除とセルフメディケーションの使い分け、就業不能時の備えまで実務目線で答えます。
34歳・女性
絆創膏やガーゼ代も医療費控除対象と聞きました。家計で意識するポイントは?
スマホdeほけん
用途メモとレシート保存が最重要です。年間集計を月次で進め、年末に医療費控除とセルフメディケーションの有利判定を行いましょう。
34歳・女性
セルフメディケーション税制の条件は難しいですか?
スマホdeほけん
OTC対象額12,000円超と、健診や予防接種など健康保持増進の取組みが必要です。レシートの対象印を確認すれば迷いません。
34歳・女性
収入が止まった時の備えは?
スマホdeほけん
傷病手当金と就業不能保険で生活費を下支え。余力は新NISAや、保障と資産形成を両立できる変額保険で中長期の老後資金を積み上げます。
34歳・女性
ドラッグストア購入の対象外で注意すべきものは?
スマホdeほけん
マスクやサプリ、栄養ドリンクなどは原則対象外です。治療に直結する医薬品・衛生材に限定して集計しましょう。
34歳・女性
レシートを失くしたらどうすれば?
スマホdeほけん
明細再発行や家計簿メモで代替できる場合があります。購入日・店舗・品目・金額をできるだけ具体的に記録してください。
よくある質問(絆創膏・ガーゼ×医療費控除)

判断に迷うポイントをQ&Aで整理。線引きと書き方が分かれば申告は難しくありません。
不明点は税務署やFPに確認し、根拠資料を残しましょう。
Q1. 買い置きが残っていても計上できますか?
A. 治療目的で購入していれば購入年に計上可能です。過度なまとめ買いは避け、用途メモを保管しましょう。
A. 使い切りは要件ではありません。
Q2. 絆創膏と一緒に買った日用品は?
A. ティッシュや日用品は対象外です。レシートにマーカーで対象品を示し、金額を分けて集計しましょう。
A. 可能なら別会計にすると管理が簡単です。
Q3. 医療費控除とセルフメディケーションは併用できますか?
A. 併用不可です。年ごとに有利な制度を選択します。OTCが多い年はセルフメディケーションが有利な傾向です。
A. ダブル集計で比較して決めましょう。
Q4. 家族分はどう扱いますか?
A. 同一生計の家族は合算可能です。税率の高い人が申告すると節税効果が出やすいことがあります。
A. 支払者・対象者・関係性を明記して保管しましょう。
Q5. 海外で買った医薬品は対象ですか?
A. 治療に必要であれば対象になり得ます。英語レシートでも構いませんが、内容が分かるメモを添えてください。
A. 為替換算レートを統一して集計しましょう。
まとめ|対象判定と証憑整理で家計の負担を最小化
絆創膏やガーゼは治療目的であれば医療費控除の対象。使い切りは不要です。明細書の正しい書き方とレシート管理、セルフメディケーション税制との比較で家計のコスパを最大化しましょう。
長期の視点では医療保障の見直しと資産形成(新NISAや変額保険)も組み合わせ、老後資金まで視野に入れた設計を進めてください。
監修者からひとこと


スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
衛生材料の可否は「治療との直接性」と購入目的の記録で判断します。絆創膏やガーゼは治療目的なら購入年に計上可。大量購入は私的消費とみなされやすいので控えめに。明細書は「医薬品購入」で区分し、生計を一にする家族分は合算して漏れなく整理しましょう。
セルフメディケーション税制と医療費控除は併用不可のため、年ごとに控除額を試算し有利な制度を選択します。領収書は5年間保存、交通費は経路・日付をメモ。短期の節税に加え、就業不能時の収入対策や保障の見直し、NISAなどの資産形成まで一体で設計することを勧めます。