スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
住宅ローンを組む際、「変動金利と固定金利のどちらを選ぶべきか」は最も重要な判断の一つです。
変動金利は低金利でスタートできる一方、金利上昇リスクがあります。固定金利は返済額が確定する安心感がある一方、金利が高めに設定されています。どちらを選ぶかで総返済額が数百万円変わることもあるため、慎重な判断が必要です。この記事では、変動金利と固定金利の仕組み、メリット・デメリット、シミュレーション、選び方、保険との関係について、FP監修のもと詳しく解説します。
変動金利と固定金利の基本:仕組みの違いを理解する
変動金利と固定金利は、金利の決定方法と返済額の変動性が大きく異なります。
ここでは、両者の基本的な仕組みと特徴を詳しく解説します。
1. 変動金利の仕組みと特徴
変動金利は、市場金利(短期プライムレート)に連動して金利が変動します。
半年ごとに金利が見直され、返済額は5年ごとに見直されるのが一般的で、低金利でスタートできるメリットがあります。
2. 固定金利の仕組みと特徴
固定金利は、借入時の金利が返済期間中ずっと変わらない仕組みです。
全期間固定型と期間選択型(10年固定など)があり、返済額が確定する安心感が特徴です。
3. 金利の決定方法の違い
変動金利は短期プライムレート、固定金利は長期金利(国債利回り)を基準に決定されます。
市場環境により、それぞれの金利水準が独立して変動します。
4. 返済額の変動性の違い
変動金利は金利変動により返済額が変わり、固定金利は返済額が一定です。
変動金利には5年ルールと125%ルールがあり、急激な返済額の増加を抑える仕組みがあります。
5. それぞれが選ばれる理由
変動金利は低金利のメリットを重視する人に、固定金利は返済額の安定を重視する人に選ばれます。
家計の状況やリスク許容度により、最適な選択は異なります。
変動金利と固定金利の基本
変動金利は市場金利に連動し、低金利でスタートできます。固定金利は返済額が確定し、安心感があります。それぞれの仕組みを理解し、自分に合った選択をしましょう。
変動金利のメリット・デメリット:低金利とリスクのバランス
変動金利には低金利というメリットがある一方、金利上昇リスクというデメリットもあります。
ここでは、変動金利のメリット・デメリットを詳しく解説します。
1. 固定金利よりも低金利でスタート
変動金利は、固定金利よりも0.5〜1.0%程度低い金利でスタートできます。
3,000万円の借入で金利が0.5%低い場合、総返済額が約200万円削減されることもあります。
2. 金利低下時に返済額が減少
市場金利が低下すれば、適用金利も下がり、返済額が減少します。
低金利が長期間続く環境では、家計への負担を軽減できます。
3. 金利上昇リスクがある
市場金利が上昇すれば、適用金利も上昇し、返済額が増加します。
金利が1%上昇すると、月々の返済額が数万円増加することもあり、家計を圧迫するリスクがあります。
4. 返済額が不確実で計画が立てにくい
変動金利は返済額が変動するため、長期的な返済計画が立てにくくなります。
特に、教育費や老後資金の準備と並行する場合、家計管理が複雑化します。
5. 未払利息のリスク
金利が急激に上昇すると、毎月の返済額が利息分を下回り、元本が減らない「未払利息」が発生することがあります。
未払利息が累積すると、返済期間が延びるリスクがあります。
固定金利のメリット・デメリット:安定性と金利コスト
固定金利には返済額の安定性というメリットがある一方、金利が高いというデメリットもあります。
ここでは、固定金利のメリット・デメリットを詳しく解説します。
1. 返済額が確定し計画が立てやすい
固定金利は返済額が一定のため、長期的な家計計画が立てやすくなります。
教育費や老後資金の準備と並行しても、家計管理がシンプルです。
2. 金利上昇リスクがない
固定金利は、市場金利が上昇しても返済額が変わりません。
金利上昇局面では、変動金利よりも有利になります。
3. 変動金利よりも金利が高い
固定金利は、変動金利よりも0.5〜1.0%程度高く設定されます。
低金利が続く環境では、総返済額が変動金利よりも多くなる可能性があります。
4. 金利低下時にメリットを受けられない
市場金利が低下しても、固定金利は変わらないため、メリットを受けられません。
金利低下局面では、変動金利よりも不利になります。
5. 繰上返済手数料が高い場合がある
固定金利は、繰上返済時に数万円の手数料がかかることがあります。
繰上返済を頻繁に行う場合、手数料負担が増加します。
固定金利のメリット・デメリット
固定金利は返済額が確定し、金利上昇リスクがありません。ただし、変動金利よりも金利が高く、金利低下時のメリットを受けられません。
変動金利と固定金利の比較シミュレーション:総返済額の違い
変動金利と固定金利のどちらが有利かは、金利動向によって大きく変わります。
ここでは、具体的なシミュレーションで両者を比較します。
変動金利と固定金利のシミュレーション
1. 借入3,000万円・35年返済の場合
変動金利0.4%で借り入れた場合、月々の返済額は約7.7万円、総返済額は約3,230万円です。
固定金利1.2%で借り入れた場合、月々の返済額は約8.7万円、総返済額は約3,680万円となり、差額は約450万円です。
2. 低金利が続いた場合の総返済額
変動金利が35年間0.4%で推移した場合、総返済額は約3,230万円です。
固定金利1.2%の場合、総返済額は約3,680万円となり、変動金利の方が約450万円有利です。
3. 金利が上昇した場合の総返済額
変動金利が10年後に1.5%に上昇した場合、総返済額は約3,800万円となります。
固定金利1.2%の場合、総返済額は約3,680万円となり、固定金利の方が約120万円有利です。
4. 金利が1%上昇した場合の影響
変動金利が1%上昇すると、月々の返済額は約2.5万円増加します。
年間で約30万円の負担増となり、家計への影響が大きいです。
5. 損益分岐点はいつか
変動金利が何年目に何%まで上昇すると、固定金利と総返済額が同じになるかを計算することで、損益分岐点がわかります。
一般的には、10〜15年以内に金利が大幅に上昇しなければ変動金利が有利です。
| 金利タイプ | 金利 | 総返済額(35年) |
|---|---|---|
| 変動金利(0.4%継続) | 0.4% | 約3,230万円 |
| 変動金利(10年後1.5%) | 0.4%→1.5% | 約3,800万円 |
| 固定金利 | 1.2% | 約3,680万円 |
変動金利と固定金利の選び方:ライフステージ別の判断基準
変動金利と固定金利のどちらを選ぶべきかは、ライフステージや家計の状況により異なります。
ここでは、ライフステージ別の選び方を解説します。
1. 若い世帯は変動金利が有利
若い世帯は収入増加が見込めるため、金利上昇時にも対応しやすく、変動金利が向いています。
低金利のメリットを享受しながら、繰上返済で元本を削減できます。
2. 子育て世帯は固定金利が安心
子育て世帯は教育費などの支出が多いため、返済額が確定する固定金利が安心です。
家計管理がシンプルになり、長期的な計画が立てやすいです。
3. 退職が近い世帯は固定金利が向いている
退職が近い世帯は収入が減少するため、返済額が一定の固定金利が向いています。
金利上昇リスクを避け、老後の生活を守ることができます。
4. 繰上返済ができる世帯は変動金利
繰上返済により元本を早期に削減できる世帯は、変動金利が有利です。
低金利のうちに元本を減らすことで、金利上昇リスクを軽減できます。
5. ミックスプランでリスク分散
変動金利と固定金利を組み合わせる「ミックスプラン」もあります。
リスクを分散しながら、金利メリットも享受できる選択肢です。
住宅ローンと保険の関係:団信と民間保険の活用
住宅ローンを組む際、団体信用生命保険(団信)への加入が一般的ですが、民間保険との組み合わせも重要です。
ここでは、住宅ローンと保険の関係を解説します。
1. 団体信用生命保険(団信)とは
団信は、住宅ローン契約者が死亡または高度障害状態になった場合、残債が全額免除される保険です。
ほとんどの金融機関で加入が必須となっており、遺族の返済負担をゼロにできます。
2. 団信でカバーできないリスク
団信は死亡・高度障害のみをカバーし、病気やケガで働けなくなった場合の収入減少はカバーされません。
また、生活費や教育費などの日常支出も対象外のため、民間保険での補完が必要です。
3. 収入保障保険で返済をカバー
収入保障保険は、死亡時に毎月一定額が給付される保険です。
住宅ローンの返済だけでなく、生活費や教育費もカバーでき、遺族の生活を長期的に支えることができます。
4. 就業不能保険で働けないリスクに備える
就業不能保険は、病気やケガで働けなくなった場合に、毎月一定額が給付される保険です。
住宅ローンの返済を継続しながら、収入減少リスクをカバーできます。
5. 医療保険で医療費リスクをカバー
医療保険は、入院や手術の際に給付金が受け取れる保険です。
住宅ローン返済中に医療費が発生しても、家計への負担を軽減できます。
ケーススタディ:変動金利と固定金利を選んだ家庭の実例
ここでは、実際に変動金利または固定金利で住宅ローンを組んだ家庭の事例を紹介します。
ケースA:35歳夫婦・3,000万円借入(変動金利0.4%)
35歳のAさん夫婦は、3,000万円を35年返済、変動金利0.4%で借り入れました。月々の返済額は約7.7万円です。
Aさんは収入保障保険と就業不能保険に加入し、万一のリスクに備えています。
ケースB:42歳夫婦・4,000万円借入(固定金利1.2%)
42歳のBさん夫婦は、4,000万円を30年返済、固定金利1.2%で借り入れました。月々の返済額は約12.8万円です。
Bさんは返済額の安定を重視し、医療保険で医療費リスクもカバーしています。
ケースC:38歳夫婦・3,500万円借入(ミックスプラン)
38歳のCさん夫婦は、3,500万円を変動金利と固定金利のミックスプランで借り入れました。
変動金利部分で金利メリットを享受しながら、固定金利部分でリスクを分散しています。
FPに聞く!変動金利と固定金利のリアルな疑問
実際に住宅ローンを検討している方や、その家族が気になるポイントをFPに質問しました。

30代女性
変動金利と固定金利、どちらを選ぶべきですか?
スマホdeほけん
リスク許容度と家計の状況によります。繰上返済ができる余裕がある場合は変動金利、返済額の安定を重視する場合は固定金利が向いています。ミックスプランも検討の価値があります。

30代女性
変動金利の金利上昇リスクはどれくらいですか?
スマホdeほけん
現在の低金利環境では、金利が急激に上昇するリスクは低いと考えられます。ただし、長期的には金利上昇の可能性もあるため、繰上返済や貯蓄でリスクに備えることが重要です。

30代女性
固定金利を選んだ後、金利が下がったら損ですか?
スマホdeほけん
金利低下局面では変動金利の方が有利ですが、固定金利は返済額の確定という安心感があります。損得だけでなく、家計の安定性も考慮して判断しましょう。

30代女性
住宅ローンを組む際、保険に加入すべきですか?

30代女性
ミックスプランのメリットは?
スマホdeほけん
変動金利と固定金利を組み合わせることで、金利メリットとリスク分散を両立できます。例えば、半分ずつにすることで、金利上昇時の影響を半減できます。

30代女性
変動金利で借りた後、固定金利に変更できますか?
スマホdeほけん
多くの金融機関で、変動金利から固定金利への変更が可能です。ただし、手数料がかかる場合や、変更後の金利が高くなることもあるため、事前に確認しましょう。
まとめ:変動金利と固定金利はリスクとライフプランで総合判断
変動金利と固定金利のどちらを選ぶべきかは、家計の状況、リスク許容度、ライフプランによって異なります。変動金利は低金利でスタートでき、低金利が続けば総返済額を大幅に削減できますが、金利上昇リスクがあります。固定金利は返済額が確定し、安心感がありますが、金利が高めに設定されています。
どちらを選んでも、繰上返済や貯蓄でリスクに備え、収入保障保険や就業不能保険で万一のリスクをカバーすることが重要です。ミックスプランも検討し、総合的に判断しましょう。
監修者からひとこと

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
変動金利と固定金利の選択は、住宅ローンの中で最も重要な判断の一つです。変動金利は低金利環境では大きなメリットがありますが、金利上昇リスクを理解した上で選択することが重要です。固定金利は返済額の確定という安心感がありますが、金利が高めに設定されています。
どちらを選んでも、団体信用生命保険だけでは不十分なため、収入保障保険や就業不能保険で、働けなくなった場合の収入減少リスクをカバーしましょう。家計全体のバランスを考え、変動金利・固定金利・ミックスプランの中から、自分に合った選択をすることが大切です。長期的な視点で、慎重に判断してください。