マイクロ法人で社会保険料は年間100万円削減できる?仕組み・計算方法・リスクを徹底解説

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

保有資格

AFP・2級FP技能士

専門分野・得意分野

生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。

副業収入があるサラリーマンや個人事業主にとって、社会保険料の負担は年々増加しています。

「マイクロ法人」を活用すれば、社会保険料を年間数十万円〜100万円以上削減できる可能性があります。本記事では、FP監修のもと、マイクロ法人による社会保険料削減の仕組み・具体的な計算方法・シミュレーション・注意点を詳しく解説し、公的保障減少への備えとして民間保険の活用法も紹介します。

働く人のたより

マイクロ法人による社会保険料削減の仕組み

マイクロ法人を活用すると、なぜ社会保険料を大幅に削減できるのでしょうか。

ここでは、社会保険料削減の基本的な仕組みを詳しく解説します

1. 個人事業主の社会保険料

個人事業主は、国民年金(月額16,520円・令和5年度)と国民健康保険に加入します。

国民健康保険料は、所得に応じて決まり、所得が高いほど保険料も高額になります。年収1,000万円の場合、年間約100〜140万円の社会保険料負担になります

2. 法人の社会保険料

法人の役員・従業員は、厚生年金と健康保険(社会保険)に加入します。

社会保険料は、役員報酬の金額(標準報酬月額)に応じて決まります。役員報酬を最低等級(月額6〜8万円程度)に設定すれば、社会保険料を大幅に削減できます。

3. 役員報酬による調整

マイクロ法人では、役員報酬を標準報酬月額の最低等級に設定するのが一般的です。

例えば、月額8万円に設定すると、社会保険料(本人+会社負担)は月額約2.5〜3万円、年間約30〜36万円となります

4. 二刀流スキームの活用

サラリーマンが副業でマイクロ法人を設立する場合、本業の給与はそのままで、副業収入を法人に集約します。

本業の社会保険と法人の社会保険を合算する「二以上事業所勤務届」を提出し、按分することで、全体の社会保険料を削減できます。

5. 削減できる金額の目安

副業収入が年間500万円の場合、個人事業主なら社会保険料は約130万円ですが、マイクロ法人なら約30万円となり、年間約100万円の削減効果があります

収入 個人事業主の社会保険料 マイクロ法人の社会保険料
年収500万円 約90万円 約30万円(削減約60万円)
年収800万円 約120万円 約30万円(削減約90万円)
年収1,000万円 約140万円 約30万円(削減約110万円)

社会保険料の具体的な計算方法

社会保険料は、標準報酬月額と保険料率により計算されます。

ここでは、個人事業主と法人の社会保険料の計算方法を詳しく解説します

1. 国民年金の保険料

国民年金の保険料は、所得に関わらず定額です。

令和5年度は月額16,520円、年間198,240円です。

2. 国民健康保険料の計算

国民健康保険料は、(1)所得割、(2)均等割、(3)平等割(自治体による)の合計です。

所得割は、前年の所得に保険料率(約10%)をかけた額です。例えば、所得500万円の場合、所得割は約50万円となり、均等割・平等割と合わせて年間約60〜80万円になります(自治体により異なる)。

3. 厚生年金保険料の計算

厚生年金保険料は、標準報酬月額×保険料率(18.3%)で計算されます。

本人負担は9.15%、会社負担も9.15%です。例えば、標準報酬月額8万円の場合、本人負担は月額7,320円、年間87,840円です。

4. 健康保険料の計算

健康保険料は、標準報酬月額×保険料率(約10%)で計算されます。

本人負担は約5%、会社負担も約5%です。例えば、標準報酬月額8万円の場合、本人負担は月額約4,000円、年間約48,000円です。

5. 標準報酬月額の決定

標準報酬月額は、役員報酬の金額により決まります。

厚生年金は第1等級(月額88,000円)から、健康保険は第1等級(月額58,000円)からとなります。最低等級に設定することで、社会保険料を最小限に抑えられます

標準報酬月額 厚生年金保険料(本人負担) 健康保険料(本人負担)
88,000円 8,052円 約4,400円
104,000円 9,516円 約5,200円
58,000円(健康保険最低) 約2,900円

計算のポイント

標準報酬月額を最低等級に設定することで、社会保険料を大幅に削減できます。ただし、公的保障も少なくなるため、民間保険での補完が必要です。

年収別社会保険料削減シミュレーション

実際に、年収別で社会保険料がどれくらい削減できるかをシミュレーションします。

ここでは、具体的な数値を用いて削減効果を示します

1. 年収500万円の場合

【個人事業主】国民年金:約20万円、国民健康保険:約60〜70万円、合計:約80〜90万円

【マイクロ法人(役員報酬月8万円)】厚生年金:約8.8万円、健康保険:約4.8万円、会社負担含めて合計:約27万円(本人負担約13.6万円)

削減額:約53〜63万円

2. 年収800万円の場合

【個人事業主】国民年金:約20万円、国民健康保険:約90〜100万円、合計:約110〜120万円

【マイクロ法人(役員報酬月8万円)】厚生年金:約8.8万円、健康保険:約4.8万円、会社負担含めて合計:約27万円(本人負担約13.6万円)

削減額:約83〜93万円

3. 年収1,000万円の場合

【個人事業主】国民年金:約20万円、国民健康保険:約110〜120万円、合計:約130〜140万円

【マイクロ法人(役員報酬月8万円)】厚生年金:約8.8万円、健康保険:約4.8万円、会社負担含めて合計:約27万円(本人負担約13.6万円)

削減額:約103〜113万円

4. 年収1,500万円の場合

【個人事業主】国民年金:約20万円、国民健康保険:約130〜150万円(上限あり)、合計:約150〜170万円

【マイクロ法人(役員報酬月8万円)】厚生年金:約8.8万円、健康保険:約4.8万円、会社負担含めて合計:約27万円(本人負担約13.6万円)

削減額:約123〜143万円

5. サラリーマン+副業の場合

本業年収600万円、副業年収400万円の場合

【副業を個人事業】副業分の国民健康保険料:約50万円が追加

【副業をマイクロ法人】法人の社会保険料:約27万円(二以上事業所勤務で按分)

削減額:約23万円(本業の社会保険料も按分により削減される場合あり)

年収 個人事業主 マイクロ法人 削減額
500万円 約80〜90万円 約27万円 約53〜63万円
800万円 約110〜120万円 約27万円 約83〜93万円
1,000万円 約130〜140万円 約27万円 約103〜113万円
1,500万円 約150〜170万円 約27万円 約123〜143万円

社会保険料削減のメリットと注意点

マイクロ法人による社会保険料削減には、大きなメリットがありますが、注意点も多くあります。

ここでは、メリットと注意点を詳しく解説します

1. 大幅な削減効果

年収が高いほど、社会保険料の削減効果が大きくなります。

年収1,000万円の場合、年間100万円以上の削減が可能です。この削減額を投資や保険に回すことで、資産形成を加速できます

2. 厚生年金加入のメリット

マイクロ法人で厚生年金に加入すると、国民年金のみの場合より将来の年金額が増加します。

ただし、役員報酬を最低限に設定すると、年金額の増加も最小限になります。

3. 公的保障の減少

役員報酬を低く設定すると、傷病手当金・出産手当金・障害年金などの公的保障が少なくなります。

例えば、役員報酬月8万円の場合、傷病手当金は日額約1,778円(月8万円×2/3÷30日)と少額です。民間保険での補完が必須です

4. ランニングコストとのバランス

マイクロ法人の維持には、年間40〜70万円のランニングコスト(社会保険料・法人住民税・税理士報酬など)がかかります。

削減効果がランニングコストを上回るかを試算することが重要です。

5. 租税回避のリスク

社会保険料削減のみを目的とした実態のない法人は、租税回避と認定されるリスクがあります。

事業実態を明確にし、適切な事業活動を行うことが重要です

バランスの重要性

社会保険料の削減効果と、ランニングコスト・公的保障の減少を総合的に判断しましょう。

役員報酬の設定方法と最適額

マイクロ法人で社会保険料を削減するには、役員報酬の設定が重要です。

ここでは、役員報酬の設定方法と最適額を詳しく解説します

1. 標準報酬月額の最低等級

社会保険料を最小限にするため、標準報酬月額を最低等級に設定します。

厚生年金の最低等級は月額88,000円、健康保険は月額58,000円です。役員報酬を月6〜8万円程度に設定するのが一般的です

2. 定期同額給与のルール

役員報酬は、「定期同額給与」として毎月一定額である必要があります。

期中の変更は原則できず、変更できるのは事業年度開始から3ヶ月以内です。

3. 最適な役員報酬額

社会保険料を最小限にするなら月6〜8万円が最適ですが、公的保障(傷病手当金など)も考慮する必要があります。

家計の必要額と公的保障のバランスを考えて設定しましょう。

4. 変更のタイミング

役員報酬の変更は、事業年度開始から3ヶ月以内に株主総会決議(または社員総会決議)を行います。

変更後は、年金事務所に「報酬月額変更届」を提出します

5. 実際の受取額

役員報酬から、社会保険料(本人負担分)と所得税・住民税が天引きされます。

例えば、月額8万円の場合、社会保険料約1.2万円、所得税・住民税約0.5万円が天引きされ、手取りは約6.3万円です。

役員報酬(月額) 社会保険料(本人負担) 手取り目安
60,000円 約9,000円 約47,000円
80,000円 約12,000円 約63,000円
100,000円 約15,000円 約79,000円

二以上事業所勤務届の手続き

サラリーマンがマイクロ法人を設立する場合、本業と法人の両方で社会保険に加入することになります。

ここでは、二以上事業所勤務届の手続きを詳しく解説します

1. 二以上事業所勤務届とは

複数の事業所で勤務し、それぞれで社会保険に加入する場合、「健康保険・厚生年金保険被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を提出します。

これにより、保険料を按分して納付します

2. 提出先と期限

マイクロ法人の設立後、速やかに年金事務所に提出します。

本業の会社とマイクロ法人の両方の報酬額を記載します。

3. 保険料の按分方法

保険料は、本業とマイクロ法人の報酬額の比率により按分されます。

例えば、本業月給40万円、マイクロ法人役員報酬月8万円の場合、合計48万円に対する保険料を、40:8の比率で按分します。本業の保険料負担が減る場合があります

4. 本業への影響

二以上事業所勤務届を提出すると、本業の会社に通知が届きます。

副業禁止の会社の場合、発覚するリスクがあるため、事前に確認しましょう。

5. 注意点

按分により、本業の給与から天引きされる社会保険料が変動する場合があります。

また、標準報酬月額の合計が上限(月額65万円)を超える場合、超過分は保険料がかかりません。

社会保険料削減による公的保障の変化

役員報酬を低く設定すると、社会保険料は削減できますが、公的保障も減少します。

ここでは、公的保障の変化と民間保険での補完方法を解説します

1. 傷病手当金の減少

傷病手当金は、標準報酬月額の約2/3(日額)が支給されます。

役員報酬月8万円の場合、日額約1,778円(月8万円×2/3÷30日)となり、長期療養時の収入が大幅に不足します。就業不能保険での補完が必須です。

2. 出産手当金の減少

出産手当金も、標準報酬月額の約2/3(日額)が支給されます。

役員報酬月8万円の場合、日額約1,778円で、98日間でも約17.4万円と少額です。産休・育休中の収入減少に備える必要があります

3. 障害年金の減少

障害年金は、過去の報酬額(平均標準報酬額)により決まります。

役員報酬を低く設定すると、将来の障害年金額も少なくなります。

4. 遺族年金の減少

遺族年金も、過去の報酬額により決まります。

役員報酬を低く設定すると、遺族年金額も少なくなり、家族への保障が不足する可能性があります

5. 老齢年金の増加

マイクロ法人で厚生年金に加入すると、国民年金のみの場合より老齢年金額が増加します。

ただし、役員報酬が低い場合、増加額も最小限です。終身保険や個人年金保険で老後資金を別途準備しましょう。

民間保険との組み合わせ方

マイクロ法人による社会保険料削減で、公的保障が減少するため、民間保険での補完が重要です。

ここでは、具体的な組み合わせ方とメリットを解説します

1. 就業不能保険で収入減をカバー

就業不能保険は、病気やケガで働けなくなった場合に月額給付金を受け取れます。

役員報酬が低く傷病手当金が少額の場合、就業不能保険で不足分を補うことが重要です。月額15〜30万円の給付を設定しましょう。

2. 医療保険で医療費をカバー

医療保険は、入院・手術時に給付金を受け取れます。

高額療養費制度と併用することで、医療費の自己負担を最小限に抑えられます。

3. 終身保険で老後資金を準備

役員報酬を低く設定すると、厚生年金の増加額も限定的です。

終身保険や個人年金保険で、老後資金を別途準備することをおすすめします。

4. 収入保障保険で家族を守る

遺族年金が少ない場合、収入保障保険で家族の生活費を確保できます。

月額10〜30万円の保障を設定し、万が一の際に家族が困らないようにしましょう

5. 保険料と削減額のバランス

民間保険の保険料は、月額5,000円〜3万円程度が目安です。

社会保険料の削減額(年間50〜100万円)の一部を民間保険に回すことで、公的保障の不足を補いつつ、手元に残る金額を増やせます。

保険の種類 カバー内容 月額保険料目安
就業不能保険 長期就業不能時の収入補填 3,000円〜10,000円
医療保険 入院・手術給付金 2,000円〜5,000円
終身保険 老後資金の準備+死亡保障 10,000円〜30,000円
収入保障保険 遺族への生活費 3,000円〜10,000円

働く人のたより

ケーススタディ:社会保険料削減の実際の事例

ここでは、マイクロ法人で社会保険料を削減した実際の事例を紹介します。

これらの事例を参考に、自分のケースに当てはめて考えてみましょう

ケースA:年収1,000万円で年間110万円削減

Aさん(38歳男性・個人事業主)は、年収1,000万円でした。

マイクロ法人(合同会社)を設立し、役員報酬を月8万円に設定。社会保険料を年間約140万円から約30万円に削減し、年間約110万円の削減に成功しました。削減額の一部を就業不能保険(月額2万円)と終身保険(月額3万円)に充てています。

ケースB:傷病手当金が少額で困窮

Bさん(35歳男性)は、マイクロ法人で役員報酬を月6万円に設定していました。

病気で6ヶ月間働けなくなり、傷病手当金を受給しましたが、日額約1,333円(月6万円×2/3÷30日)と少額で生活費が不足。就業不能保険に加入していなかったため、貯蓄を大幅に取り崩す必要がありました

ケースC:ランニングコストで効果が限定的

Cさん(32歳男性)は、副業収入が年間300万円でマイクロ法人を設立しました。

社会保険料は年間約60万円削減できましたが、ランニングコスト(社会保険料・法人住民税・税理士報酬など)が約55万円かかり、実質的な削減効果は約5万円に留まりました。副業収入が少ない場合は、費用対効果を慎重に検討する必要があります。

ケースD:二以上事業所勤務で本業にバレる

Dさん(40歳男性・会社員)は、本業の会社が副業を禁止していましたが、マイクロ法人を設立しました。

二以上事業所勤務届を提出したところ、本業の会社に通知が届き、副業が発覚。懲戒処分を受けました。事前に就業規則を確認し、必要であれば会社に相談することが重要です

ケースE:女性が出産手当金不足で困窮

Eさん(30歳女性)は、マイクロ法人で役員報酬を月8万円に設定していました。

出産時の出産手当金は、日額約1,778円(月8万円×2/3÷30日)と少額で、産休・育休中の収入が大幅に減少。事前に女性医療保険や就業不能保険で備えておくべきでした

ケースF:税務調査で実態を問われる

Fさん(45歳男性)は、マイクロ法人を設立しましたが、実際の事業活動がほとんどありませんでした。

税務調査で「実態のない法人」と指摘され、過去の社会保険料の追徴を求められました。事業実態を明確にすることが重要です

ケースG:削減額を資産形成に活用

Gさん(42歳男性・個人事業主)は、年収800万円でマイクロ法人を設立しました。

社会保険料を年間約90万円削減し、削減額の一部を就業不能保険(月額2万円)、終身保険(月額3万円)、残りをNISA・iDeCoでの積立投資に充てています。老後資金の準備を加速できました

FPに聞く!マイクロ法人の社会保険料削減のリアルな疑問

実際にマイクロ法人による社会保険料削減を検討する方が、気になるポイントをFPに質問しました。

30代男性

社会保険料はどれくらい削減できますか?

スマホdeほけん

年収により異なりますが、年収1,000万円の場合、年間約100〜110万円の削減が可能です。ただし、ランニングコスト(年間40〜70万円)を差し引いた実質削減額で判断しましょう。

30代男性

役員報酬はいくらに設定すればいいですか?

スマホdeほけん

社会保険料を最小限にするなら、標準報酬月額の最低等級(月6〜8万円程度)に設定します。ただし、傷病手当金や出産手当金も少額になるため、就業不能保険での補完が必須です。

30代男性

公的保障が減る分、どう備えればいいですか?

スマホdeほけん

傷病手当金が少額になるため、就業不能保険で月額15〜30万円の給付を設定しましょう。また、医療保険終身保険で、医療費と老後資金に備えることをおすすめします。

30代男性

本業の会社にバレませんか?

スマホdeほけん

二以上事業所勤務届を提出すると、本業の会社に通知が届く場合があります。副業禁止の会社の場合、発覚するリスクがあるため、事前に就業規則を確認しましょう。

30代男性

副業収入がいくらあれば効果がありますか?

スマホdeほけん

一般的に、副業収入が年間300万円以上ある場合に、メリットが出やすいと言われています。収入が少ない場合、ランニングコストで赤字になる可能性があるため、専門家に試算してもらいましょう。

30代男性

税務調査が心配です

スマホdeほけん

マイクロ法人は、税務署から注目されやすい傾向があります。適切な帳簿管理、領収書の保管、事業実態の証明が重要です。税理士に相談しながら運営することをおすすめします。

マイクロ法人による社会保険料削減の注意点

マイクロ法人による社会保険料削減には、いくつかの注意点があります。

ここでは、トラブルを避けるための重要なポイントを解説します

1. 租税回避と認定されるリスク

社会保険料削減のみを目的とした実態のない法人は、租税回避と認定される可能性があります。

法人としての実体(事業活動、取引先、売上など)を明確にすることが重要です。形式だけの法人は認められません

2. 事業実態の証明

税務調査や年金事務所の調査で、事業実態を証明する必要があります。

契約書、請求書、領収書、取引先とのメール、銀行取引記録などを保管しましょう。

3. 本業の就業規則

本業の会社が副業を禁止している場合、マイクロ法人設立が就業規則違反となる可能性があります。

事前に就業規則を確認し、必要であれば会社に相談しましょう

4. ランニングコストとのバランス

年間40〜70万円のランニングコストがかかるため、副業収入が少ない場合は赤字になる可能性があります。

削減効果とランニングコストを試算し、メリットがあるかを慎重に判断しましょう。

5. 家族への影響

役員報酬を低く設定すると、遺族年金や障害年金が少なくなり、家族への保障が不足します。

収入保障保険定期保険で、家族が困らないように備えましょう

マイクロ法人の社会保険料に関するよくある質問

Q1. マイクロ法人で社会保険料はどれくらい削減できますか?

A. 年収により異なりますが、年収1,000万円の場合、年間約100〜110万円の削減が可能です。ただし、ランニングコスト(年間40〜70万円)を差し引いた実質削減額で判断しましょう

Q2. 役員報酬はいくらに設定すればいいですか?

A. 社会保険料を最小限にするなら、標準報酬月額の最低等級(月6〜8万円程度)に設定します。ただし、傷病手当金や出産手当金も少額になるため、民間保険での補完が必須です

Q3. 公的保障が減る分、どう備えればいいですか?

A. 傷病手当金が少額になるため、就業不能保険で月額15〜30万円の給付を設定しましょう。また、医療保険終身保険で、医療費と老後資金に備えることをおすすめします

Q4. 副業収入がいくらあれば効果がありますか?

A. 一般的に、副業収入が年間300万円以上ある場合に、メリットが出やすいと言われています。収入が少ない場合、ランニングコストで赤字になる可能性があるため、専門家に試算してもらいましょう

Q5. 本業の会社にバレませんか?

A. 二以上事業所勤務届を提出すると、本業の会社に通知が届く場合があります。副業禁止の会社の場合、発覚するリスクがあるため、事前に就業規則を確認しましょう

まとめ

マイクロ法人による社会保険料削減は、年収が高いほど効果が大きく、年収1,000万円の場合は年間100万円以上の削減が可能です。役員報酬を最低等級(月6〜8万円)に設定することで、社会保険料を最小限に抑えられます。

しかし、傷病手当金・出産手当金・年金額などの公的保障が減少するため、民間の就業不能保険や医療保険、終身保険で不足分を補うことが重要です。また、ランニングコストや租税回避のリスクもあるため、専門家に相談しながら慎重に検討しましょう。削減した社会保険料を資産形成や家計の安心に活用し、老後資金の準備を両立させることが理想です。

働く人のたより

監修者からひとこと

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

マイクロ法人による社会保険料削減は、適切に運営すれば大きな効果がありますが、公的保障の減少というデメリットも伴います。役員報酬を最低限に設定すると、傷病手当金は日額1,000円〜2,000円程度と少額になり、長期療養時の収入が大幅に不足します。就業不能保険で月額15〜30万円の給付を設定し、収入減少に備えることが必須です。

また、出産手当金や遺族年金も少額になるため、女性や家族を持つ方は特に注意が必要です。医療保険や収入保障保険、終身保険を組み合わせ、総合的な保障設計を行いましょう。マイクロ法人の運営コストと民間保険の保険料を合わせると年間数十万円の負担になりますが、社会保険料の削減額(年間50〜100万円)の範囲内で、家計の安心と老後資金の準備を両立させることが可能です。FPや税理士に相談しながら、自分に最適な設計を行ってください。

監修者

外資系保険会社での営業経験を活かし、現在はお金に関するコラムの執筆を行っています。保険や家計、資産形成など、日々の暮らしに役立つ情報をわかりやすく伝えることを大切にしています。AFPおよび2級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を持ち、実務経験と専門知識の両面から、信頼性の高い情報提供を心がけています。

保有資格

AFP・2級FP技能士

専門分野・得意分野

生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。