スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
アトピー性皮膚炎や喘息などの治療で使用されるデュピクセントは、高い治療効果が期待できる一方で、費用の高さに不安を感じる方が多い薬剤です。
特に継続投与が前提となる治療では、「毎月いくら自己負担が発生するのか」「高額療養費制度は使えるのか」といった点を正しく理解することが欠かせません。
この記事では、デュピクセント治療にかかる費用構造と高額療養費制度との関係を、FPの視点から数字ベースで解説します。
デュピクセント治療はなぜ高額になりやすいのか
デュピクセントは、生物学的製剤と呼ばれる比較的新しい治療薬に分類されます。
分子標的治療薬の特性上、製造コストが高く、薬価も高水準に設定されています。
厚生労働省が公表している薬価基準では、デュピクセントは1回あたり数万円台後半から10万円前後の薬価が設定されています。
投与頻度は原則2週間に1回であるため、薬剤費だけでも月数十万円規模の医療費が発生する構造です。
デュピクセント治療にかかる医療費と自己負担の目安
医療費を考える際は、薬剤費の総額と自己負担額を分けて考える必要があります。
自己負担割合は年齢や所得区分によって異なります。
| 区分 | 月間医療費総額の目安 | 自己負担の考え方 |
|---|---|---|
| 薬剤費中心 | 30〜40万円程度 | 原則3割負担 |
| 外来管理含む | 40万円超 | 上限管理が重要 |
| 継続治療 | 年数百万円規模 | 制度活用必須 |
3割負担の場合、単純計算では月10万円前後の自己負担が生じます。
この金額をそのまま支払い続けるのは、家計にとって大きな負担です。
デュピクセントは高額療養費制度の対象になる
デュピクセントは保険診療で処方される薬剤であるため、高額療養費制度の対象になります。
1カ月の自己負担額が所得区分ごとの上限を超えた場合、超過分が払い戻されます。
例えば現役世代・一般的な所得区分では、自己負担上限は月およそ8万〜9万円程度です。
そのため、デュピクセント治療では高額療養費制度の適用が前提となるケースがほとんどです。
注意ポイント
高額療養費制度は申請が必要です。
限度額適用認定証やマイナ保険証の活用で、窓口負担を抑えられます。
外来治療でも高額療養費制度は使える?
高額療養費制度は、入院だけでなく外来治療でも適用されます。
デュピクセントのように外来で高額な薬剤を使用する治療は、制度の典型的な対象です。
ただし、自己負担額が上限に達しない月は制度の恩恵を受けられません。
継続治療の場合は、毎月の医療費推移を把握しておくことが重要です。
FPに聞く!デュピクセント治療と家計管理のリアル
デュピクセント治療に関する相談は、医療費と生活費の両立がテーマになることが多くあります。
制度と家計の実務的な考え方をFPに聞きました。

30代女性
デュピクセント治療は、家計にどの程度の影響がありますか?
スマホdeほけん
デュピクセントは厚生労働省の薬価基準で、1回あたり約6万〜7万円台の薬価が設定されている生物学的製剤です。
原則2週間に1回投与されるため、薬剤費だけで月30万円前後、年間では300万円を超える医療費が発生する構造になります。
3割負担のまま支払うと月9万円前後になりますが、実務上は高額療養費制度を前提に考えなければ、家計への影響は非常に大きいと言えます。

30代女性
医療費の総額がこれほど高くなると聞くと、治療自体をためらう人も多そうです。
スマホdeほけん
実際にFP相談でも、「効果は理解しているが費用が怖い」という声は非常に多いです。
特にデュピクセントは短期間で終わる治療ではなく、数年単位で継続するケースもあるため、月額だけでなく年額・累計額で考える必要があります。
この視点を持たないと、途中で家計が行き詰まるリスクが高まります。

30代女性
高額療養費制度があれば、長期治療でも続けられますか?
スマホdeほけん
高額療養費制度により、現役世代で標準的な所得区分の場合、1カ月あたりの自己負担上限はおおむね8万〜9万円程度に抑えられます。
そのため、医療費総額が月30万円を超えても、自己負担は一定水準で管理されます。
ただし、この上限額が毎月発生する点が重要で、年間では100万円前後の自己負担になるケースもあり、決して軽い負担ではありません。

30代女性
「制度がある=安心」と考えるのは危険でしょうか?
スマホdeほけん
はい、その考え方には注意が必要です。
高額療養費制度はあくまで医療費の上限を抑える制度であり、生活費や教育費、住宅費まで面倒を見てくれるわけではありません。
制度を前提にしつつも、自己負担上限額を無理なく支払える家計かどうかを冷静に確認することが重要です。

30代女性
外来治療の場合でも、高額療養費制度はしっかり機能しますか?
スマホdeほけん
デュピクセントのように外来で高額な薬剤を使用する治療は、高額療養費制度の典型的な対象です。
ただし、月によって投与回数や医療費が変動し、自己負担が上限に届かない場合は制度の恩恵を受けられないこともあります。
毎月の医療費推移を把握しておくことが、家計管理上とても重要になります。

30代女性
事前に確認しておくべきことは何でしょうか?
スマホdeほけん
まずは、自身の所得区分に応じた高額療養費制度の自己負担上限額を正確に把握することです。
次に、厚生労働省の医療費統計や薬価情報を踏まえ、治療が1年、2年と続いた場合の自己負担累計額を試算します。
そのうえで、貯蓄の取り崩しペースや生活費への影響を具体的にイメージすることが重要です。

30代女性
貯蓄があまり多くない場合、治療を諦めるしかないのでしょうか?
スマホdeほけん
必ずしもそうではありません。
医師と治療計画を確認しつつ、高額療養費制度の活用、限度額適用認定証の事前取得、家計の固定費見直しなど、取れる手段はいくつもあります。
重要なのは、「治療費だけ」を見るのではなく、家計全体の再設計として向き合うことです。

30代女性
FPとして、デュピクセント治療を検討する人に伝えたいことは何ですか?
スマホdeほけん
デュピクセントは高額な治療ですが、制度を正しく理解すれば「想像よりも現実的な負担」に落とし込めるケースも多くあります。
一方で、何も調べずに始めると、後から家計面で強い不安に直面しやすい治療でもあります。
医療の選択と家計設計を切り分け、数字で確認しながら判断することが、長期治療を続けるうえで最も重要だと考えています。
Q&A:デュピクセントと高額医療のよくある疑問
Q1. デュピクセントは自由診療ですか?
A. いいえ、保険診療です。
そのため高額療養費制度の対象になります。
Q2. 毎月必ず高額療養費制度は使えますか?
A. 自己負担額が上限を超えた月のみ対象です。
超えない場合は適用されません。
Q3. 外来治療でも限度額認定証は使えますか?
A. 使えます。
窓口での一時的な負担軽減につながります。
Q4. 医療保険でカバーできますか?
A. 入院給付中心の保険では不十分な場合があります。
保障内容の確認が必要です。
Q5. 治療を続けるか迷った場合はどうすべきですか?
A. 医師と治療方針を確認しつつ、家計面は専門家に相談すると整理しやすくなります。
制度と生活の両立が重要です。
まとめ:デュピクセント治療は制度理解が継続の鍵
デュピクセントは高額な薬剤ですが、保険診療であり高額療養費制度の対象となる点が大きな支えになります。
自己負担額の上限と家計の許容範囲を把握したうえで治療を選択することが、長期治療を続けるうえで重要です。
不安がある場合は、医療と家計の両面から専門家に相談することも検討しましょう。
監修者からひとこと

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
デュピクセントのような生物学的製剤は、医療の進歩を実感できる一方で、費用面の不安が治療継続の障壁になりやすい薬剤です。
FPの立場では、高額療養費制度を前提にしつつも、毎月の自己負担上限額が家計に与える影響を冷静に見極めることが重要だと考えています。
制度・医療・家計を切り分けて整理することで、治療と生活の両立は現実的になります。