【2025年最新版】新NISAとつみたてNISA、30代から始めるならどっち?プロが徹底比較

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

保有資格

AFP・2級FP技能士

専門分野・得意分野

生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。

「30代から資産運用を始めるなら、新NISAとつみたてNISAのどっちが得?」と迷う声が増えています。2024年から制度が刷新され、非課税が無期限・年間360万円まで投資可など、使い分けのコツも変わりました。

本記事では、最新ルールを踏まえて、家計と老後資金を両立する設計を解説。初めての方でも、今日から実践できる手順と判断基準がわかります。

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結論:30代の基本は「つみたて投資枠」中心+必要に応じて成長投資枠

時間を味方にできる30代は、コアをつみたて投資枠で長期・分散・低コストに据えるのがセオリーです。余力や目標に応じて成長投資枠を上乗せし、目標利回りとリスクを調整します。

非課税は無期限、生涯の非課税保有限度額は最大1,800万円(うち成長投資枠は最大1,200万円)。家計の余剰資金とリスク許容度に沿って配分しましょう。

1. 目標(老後資金・教育・住宅)の優先順位

老後資金・教育・住宅のどれを先に達成したいかで、枠配分とリスク水準は変わります。優先順位を明確にすると、家計の迷いが減ります。

例えば、教育費が先ならリスクを抑えた積立中心、老後重視なら長期で株式比率を高めるなど、目的別に最適化しましょう。

2. 毎月の投資可能額と非常時資金

投資額は可処分所得から固定費・防衛資金を引いた余剰で設定します。先に生活費6か月分の現金を確保すると、投資の継続力が上がります。

ボーナスや特別収入は、暴落時の追加投資や目標達成の前倒しに充てると効率的です。

3. リスク許容度(値動きの耐性)

価格変動で不安が大きいなら、株式比率を下げて債券・バランス型を増やします。長期運用なら短期の値動きに過度に反応しない仕組みが大切です。

自分の耐性を超える配分は、損切りや継続断念につながります。無理のない設計を。

4. つみたて投資枠と成長投資枠の配分

基本はつみたて投資枠(年間上限120万円)を優先し、足りない分を成長投資枠(年間上限240万円)で補完します。合計の年間投資枠は最大360万円です。

生活イベントが多い30代は、積立比率を高めるほど続けやすくなります。スポット投資は余力で。

5. 投資商品の選定ルール

コアは低コストの全世界株式・先進国株式インデックス。補完で国内株式や配当株、ETF等を活用し、重複と高コストを避けます。

つみたて投資枠は金融庁基準を満たす投信・ETF限定のため、初心者でも選びやすいのが利点です。

ここがポイント

非課税は無期限、生涯の非課税保有限度額は最大1,800万円。売却すると取得金額分の枠が翌年以降に復活します。長期で「続けられる額」を最優先に。

新NISAのしくみ:2つの投資枠と非課税枠のキホン

新NISAは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2階建て。両枠を併用でき、年間投資枠は合計360万円まで、非課税保有限度額は合計1,800万円までです。

つみたて投資枠は長期・分散に適した銘柄のみ、成長投資枠は個別株や幅広い投信等も対象。目的に応じて使い分けます。

特徴 メリット 注意点
つみたて投資枠(年120万円) 長期・分散・低コストに最適 対象商品が限定される
成長投資枠(年240万円) 個別株やETFで攻守の選択が広い 値動きが大きく管理が必要
非課税保有限度額(計1,800万円) 無期限で運用し続けられる 上限管理と枠の再利用を把握

家計に効く使い分け:3つのモデルケース

30代の生活設計に合わせて、枠配分をモデル化しました。無理なく継続できるプランを選びましょう。

収入・家族構成・住宅計画によって最適解は変わります。定期的な見直しが成功のコツです。

1. 共働き・教育費重視:積立7 割+成長3 割

教育費のピークに備え、つみたて投資枠中心で安定運用。成長投資枠は高配当・ETFでキャッシュフローを補います。

突発支出に備え、家計の流動性を確保。売却で枠が復活する性質を理解しておくと柔軟に動けます。

2. 単身・老後重視:積立5 割+成長5 割

長期目線で株式比率を高め、成長投資枠で攻めのリターンも狙います。積立は全世界株式を中核に。

値動きが気になる場合は、段階的な買付や為替ヘッジ型の活用でストレスを抑えましょう。

3. 住宅購入予定:積立8 割+成長2 割

頭金準備と並行するため、積立中心でボラティリティを抑えます。成長枠は分散度の高いETFに限定。

住宅ローン金利や返済比率も考慮し、投資額は一時的に抑える選択も合理的です。

4. ボーナス活用型:毎月積立+賞与で成長枠

通常月は積立、賞与で成長枠をスポット活用。高配当やテーマ型は比率を低めに保ち、偏りを避けます。

年2回のリバランスで、リスク水準と家計負担を調整しましょう。

5. リスク低減型:債券・バランス比率を上げる

値動きに弱い場合は、バランス型や債券比率を上げて睡眠コストを下げます。長期継続が最大のリターンドライバーです。

下落相場でも積立を止めないルールを事前に決めておくと、心理的に楽になります。

注意ポイント

成長投資枠だけの利用は非課税保有限度額が1,200万円に制限されます。全枠活用には、つみたて投資枠との併用が前提です。

つみたて商品の選び方:失敗しない基本設計

長期のコアは、低コスト・広分散・シンプルの3条件で絞り込みます。指数は全世界株式や先進国株式が第一候補です。

信託報酬、水準の近い候補は信託報酬とファンドの規模・継続率で比較。重複投資やテーマの偏りに注意しましょう。

FPに聞く!30代の新NISA・つみたてNISAのリアルな疑問

実際に始めたい34歳女性の視点で、家計へのなじませ方や非常時の対応、傷病手当金を受けるケースの運用方針までFPが具体的に答えます。

34歳・女性

毎月いくら積み立てれば良いか迷います。家計に無理がない目安はありますか?

スマホdeほけん

生活防衛資金を6か月分確保したうえで、可処分所得の10〜15%が現実的な範囲です。ボーナスは成長投資枠のスポット購入に回すと、平時の家計負担を抑えられます。

34歳・女性

相場が下がると不安です。つみたてNISAは止めたほうがいいのでしょうか?

スマホdeほけん

積立は継続が基本です。下落局面では取得単価が下がるため、長期では有利に働きます。止めるよりも、リスク許容度に合わせて株式比率を微調整するのが賢明です。

34歳・女性

もし病気で休職して傷病手当金を受け取る場合、積立はどう見直せば良いですか?

スマホdeほけん

手当金期間はキャッシュフローが不安定なので、積立額を一時的に減額または停止し、生活防衛資金の維持を優先します。復職後に自動積立を再開し、余剰があればリバランスで調整します。

34歳・女性

就業不能が長引く不安があります。投資と保険はどう両立させれば良いですか?

スマホdeほけん

長期の収入途絶リスクは投資だけではカバーしにくいので、必要に応じて就業不能保険などの保障を検討します。保障で下支えしつつ、積立は少額でも継続するのが全体最適です。

34歳・女性

新NISAの成長投資枠は個別株も買えますが、初心者は手を出すべき?

スマホdeほけん

最初はつみたて投資枠で全世界・先進国の低コスト指数を中核にするのが安全です。成長枠は総額の2〜3割以内から、ETFなど分散度の高い商品で慣らすと失敗が少なくなります。

34歳・女性

教育費・住宅費・老後資金、全部を同時に貯めるコツは?

スマホdeほけん

期日の近い支出(教育・住宅の頭金)は預貯金や低リスクの積立、老後資金は新NISAの長期株式比率を高める「期限別バケツ法」が有効です。毎年の見直しで配分を微修正しましょう。

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Q&A:新NISAとつみたてNISAの疑問に回答

Q&A

Q1. 年間いくらまで非課税で投資できますか?

A. つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円で、年間最大360万円です。枠は併用可能です。

Q2. 非課税で保有できる総額の上限は?

A. 生涯の非課税保有限度額は最大1,800万円(取得金額ベース)です。うち成長投資枠は最大1,200万円です。

Q3. 売却したら枠は戻りますか?

A. はい。売却した商品の取得金額分だけ、翌年以降に非課税枠が復活し再利用できます。

Q4. つみたて投資枠だけで1,800万円まで使えますか?

A. 可能です。時間を味方に、長期・分散で積み上げる設計に向いています。

Q5. 初心者は何から始めれば良い?

A. 生活防衛資金を確保→毎月の積立額を決定→低コストの全世界株式インデックスを中核に開始、が基本フローです。

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まとめ:30代の最適解は「コアは積立、余力で成長枠」

非課税が無期限となった今、30代の王道はつみたて投資枠中心の長期・分散・低コスト。目標と家計に合わせ、成長投資枠で上乗せしてリターンを引き上げます。

続けられる設計こそ最大の武器です。年1〜2回の見直しで、リスクと家計のバランスを整えましょう。

監修者からひとこと

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

制度が恒久化・無期限化されたことで、スタート時期の不利が解消されました。重要なのは、家計の余力とリスク許容度の見極め、そして運用ルールの固定化です。

銘柄選びよりも配分と継続の設計が成果を左右します。迷ったら、まず積立の枠を満たすことから始めてください。